生きる気力
結婚する前に
旦那が妹のように可愛がっていた人がいた
勝ち気で男にも負けない格好良さを持ちつつ
面白くて優しくて
多趣味で努力家で
でも実は泣き虫な彼女は
私達が結婚すると決まった時
手作りブーケをプレゼントしてくれた
旦那同士も友達で同僚でもあった
娘が生まれてからも
家族ぐるみの付き合いをしていたが
旦那同士が仕事で大喧嘩をしてから疎遠になった
もう
25年程経つだろうか
最近旦那同士がばったり再会をした
そこで
彼女が癌になり闘病中だと知った
夏が越せないかも.....と
私達はお見舞いに行った
玄関の扉の先に彼女が出迎えてくれた
がっちりとしていた体が半分くらいになってしまっていた
久しぶりに会えた喜びと
変わってしまった彼女の姿と
泣きながら再会を喜んでくれた事に
胸がいっぱいになった
積もり積もった今までの出来事をいろいろ話してくれた
進行癌だから治りませんと病院の先生に言われた時は
生きる気力がなくなり
みるみる体重が落ちていっちゃったと話す彼女
でも
旦那の為に友達の為に自分の為に
少しでも長く生きられるよう頑張るのと笑う
歩く事もままならないのに
「せっかく来てくれたからランチ食べに行こうよ
何食べたい?
私は友達が来てくれると嬉しくて
たくさん食べられるから行きたいの」
と、とても楽しそうに言った
困っていると
必ず手を差し伸べてくれた彼女
治ってほしい
元気になってほしい
生きてほしい
私は何が出来るの
息子も助けられなかった私は
毎日をこなしているだけの私
一日の重みを考えさせられた
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