クラクション
仕事で車を運転中に
前方で車を誘導している人がいた
手袋してる
なんだ?と停まると
そこは葬儀場
皆が見送っている
霊柩車がクラクションを鳴らす
一瞬で
あの時を思い出した
出棺の時.....
息子の体がある状態で
もう我が家に帰ってくる事はない
寂しくクラクションが鳴り響いた
丁寧に組まれた息子の手は
ドライアイスで凍っていた
水から引き上げられた時は曲がったままだった足は
スラリと伸びて
頬や唇の柔らかい感触
フサフサの髪の毛は生きていた時と同じ手触りで
そのうち
「やめろよ~」と薄目を開けて
ニヤリと笑い出しそうな.....
布団の上で
本当に寝ているようだった息子の最後の姿
運転中なのに
涙が溢れてとまらなかった
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